臨床研究部

運営方針

当院臨床研究部は、骨・運動器疾患、糖尿病、重症心身障害児、呼吸器疾患、消化器疾患、神経・筋疾患、外科、がんに関する政策医療ネットワークに参加し、専門医療の実地とこれに伴う1) 臨床研究、2) 教育研修、3) 情報発信の機能を備えた施設です。臨床研究部の成果は、毎年もしくは隔年で業績集として発行しております。臨床研究に関しては、学会発表、論文の作成、特に英文誌への投稿に積極的に取り組み、その成果をもとに新しい治療薬、治療法の開発を試みております。 

基礎的研究は、副院長の田中を中心に関節軟骨と骨の再生を目指して行っており、これまでに得られた基礎的研究データを基に、実際の診療に還元されたものがいくつかあります(図1図2)。代表的なものは気孔率60%人工骨β-TCPの開発で、従来のβ-TCPの欠点であったもろさを改良し、物理的強度を有するクサビ状のブロックをオリンパステルモバイオマテリアル㈱と共同開発しました(図1)。このことにより、骨盤から骨を採取すること無く、膝の骨切り術が可能になりました。欧州、米国FDAの認可が得られ、国内より先に欧米で使用されています。米国のカタログには、当院の症例X線写真が掲載されております。

また、β-TCP顆粒をヒアルロン酸と混合することでInjectable(注入可能)な人工骨を作製することが可能となり(図3)、新たな骨・軟骨欠損修復法や骨折治療法の可能性が新聞(平成14年8月28日、平成15年2月17日、下野新聞、平成20年1月28日、日経産業新聞1面、国立病院機構本部ホームページ、研究事業(http://www.hosp.go.jp/research/)に掲載され、多数の来院と問い合わせがあり、一部の技術は倫理委員会承認後より臨床応用を開始しております(図4)。
また、学童期の側弯症患者さんの診療に役立つ身長発育速度早見盤(図5)の開発も行っております。

教育研修、情報発信に関して骨・運動器疾患では、関東甲信越管内(一部の東北地方含む)の国立病院機構施設における看護師対象の2日間の研修会を毎年開催、呼吸器疾患に関しては、栃木県内医師対象の結核研修会の開催、NSTに関しても、県内対象者に対する研修会を開催し、情報の共有と技能の向上に役立てております。重症心身障害児(者)、内分泌疾患、消化器疾患、神経・筋疾患、外科、がんに関する臨床研究に関しても、機構内、県内とともに単独ならびに共同研究活動に参加しております。
また、治験、市販後薬の調査、国立病院機構内のEBMに基づく大規模臨床研究に関しても積極的に参加しております。

 スタッフ

臨床研究部長 芳賀紀裕 がん診療部長 併任
病理研究室長 熊谷吉夫 整形外科医長 併任
生理研究室長 増田典弘 診療部長 併任
免疫研究室長 茶薗昌明 リハ科医長 併任
薬理生化学室長 佐藤 稔 外来診療部長 併任
治験室長 田中孝昭 副院長 併任

研修開催実績

  • 骨運動器に関する研修会(関東甲信越管内)  年1回
  • 結核研修会(栃木県内)           年1回